一合マス解説

研究
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はじめに

囲碁をやっている方なら一度は耳にしたことがある「一合マス」ですが、形は単純でも変化は多いことで有名です。

今回は一合マスの変化を紹介していきます。

実践に出てくることはあまりないですが、一合マスは詰碁の勉強にはぴったりだと思います。

すべて紹介するとあまりにも長くなってしまうので、今回は基本形の第1型のみにします。

気になる方は基本死活事典を購入することをオススメします。

Basic Death Scripture
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基本形

まずは一合マスの基本形をご覧ください。

いかにも単純な形をしていますが、黒の一手目は4パターンあります。

3つは白が正しく打てば黒取り番の本コウになりますが、最後の4つ目はハメ手として有名で、正しく打てば無条件生きとなります。

ここから1つずつ解説していきます。

第1型ーⅠ

まず1つ目はすぐに思いつく2−2に打つ手です。

次の白の一手が重要で、間違えてしまうと無条件死にとなってしまいます。

2ー1のツケ

白の最善手は2−1のツケです。

左右対称なので、白2では黒1の上でもOKです。

このあと黒は4パターンの攻め方がありますが、すべて黒取り番のコウになります。

それぞれお互い最善の手順を紹介します。

最善の進行ーⅠ

3枚目と4枚目は形が同じですが、黒3と黒9の手順が入れ替わっています。

白は正しく打たないと取られてしまうので、この変化は覚えておいて損はないです。

また白2で黒1にブツカりたくなりますが、ちょうど外ダメがすべて詰まっているので眼あり眼なしで取られてしまいます。

失敗図ーⅠ

第1型ーⅡ

2つ目はツケる手です。

ぱっと見は黒1を取りに行きたくなりますが、黒に良い手があって取られてしまいます。

2ー2のツケ

白の正しい応手は2−2にツケる手です。

次の黒は3パターンの攻め方があります。

最善の進行ーⅡ

また黒1を取りに行った場合は以下のような手順になります。

黒3のトビが好手で白を取ることができます。

失敗図ーⅡ

第1型ーⅢ

3つ目は黒1とハネる手です。

ここでもぱっと見はオサエたくなりますが、黒から良い手があって取られてしまいます。

ケイマ

ここで白2とケイマする手が初見では見えづらい好手。

次の黒は3パターンの攻め方があります。

最善の進行ーⅢ

3つとも同じ形ですが、それぞれ手順が異なっています。

3枚目の黒3オキはあまり気づかないかもしれません。

黒1をオサエた場合は以下のような手順となります。

黒3のツケが好手で白を取ることができます。

失敗図ーⅢ

第1型ーⅣ

黒1で2−1にオキが有名なハメ手となります。

正しく打てば無条件生きとなりますが、これまでの3つと比べて間違えやすい形です。

サガリ

白2のサガリが正しい受け方ですが、黒3のツケが最強の抵抗。

次の白の一手は正確にヨメないと打てないでしょう。

オキ

白4のオキが絶対の一手。

これ以外は無条件で取られてしまいます。

その後の進行は以下の手順で進みます。

最善の進行ーⅣ

白12までオイオトシで無事生きることができました。

また黒5で6と打つのは白5と打ってセキになります。

また今回は間違えやすいため、失敗図を3つ紹介します。

ぜひ相手をハメるときに役立ててください笑

ハメ手定石の解説をした記事もあるので、こちらも合わせて御覧ください。

ハメ手定石でハメ殺ししてみた
ハメ手定石を使ってみました。

失敗図ーⅣ

1枚目は最善の進行の最後にホウリコミを打ってしまったミスです。

残り2つは眼あり眼なしで取られています。

以上が基本形の第1型の解説です。

まとめ

基本死活事典に一合マスは全部で36型、変形バージョンも含めれば50型も収録されています。

これらすべての変化を読み切れる方は間違いなく私より強いです笑

基本死活事典には一合マス以外にも実践でよく現れる形が多く掲載されているので、極論詰碁本はこの1冊だけでいいと思っています。

詰碁の勉強をしただけで野狐9段や岩手県大会2連続優勝を達成できたので間違いないです。

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詰碁は囲碁の根幹であるヨミを鍛えるのに最適な手段なので、ぜひ勉強してみてください。

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