はじめに
今回は2回戦の対局を解説します。
1回戦で前回優勝の欧米かさんに勝てたことが自信となり、また自分の打ちたいように打とうと思うことができました。
この対局は動画では解説されていなかったので、ある意味貴重なブログ記事となるかもしれません笑
私の白番となりました。
第1譜 1〜27手目まで

黒1・3の両大高目は初めて打たれました。
これまでの私なら初めての形に困惑していましたが、武宮九段のお陰で新しい世界が見れるというワクワク感が強くなっていました。
左下は最新定石で、白10を利かしてから白12と裾ガガリのような位置に打つ手があります。
白16では2線にノビる手が良かったようです。
黒21で反発されて少しまずくしてしまいました。
しかし黒27の下がりは甘く、素直に上にノビるくらいでした。
参考図1−1

第2譜 28〜60手目まで

白28のトビは黒29と白30を見合いにした手です。
白32の並びは形の急所かと思いましたが、単に白40と差し込む手が良かったようです。
言われてみれば確かにそうだなぁと感じました。
参考図2−1

黒45の押しが形勢を損ねる一手となりました。
ここは単に黒49とノビる一手で、実践は白46と打つ調子を与えてしまいました。
白58・60と右上でくつろぐことができて白が優勢になったのを感じました。
また依然として左下は大きいようです。
第3譜 61〜100手目まで

白62のツケを先手で利かせたのは大きかったです。
白70のノゾキに対して黒71の反発には白72のカウンターを用意していました。
黒71に黙ってツグのは、タケフの両ノゾキという悪形にされてしまいます。
参考図3−1

白84のグズミは少々やりすぎで、白86と押さえるくらいでした。
実践は黒が取られてしまいましたが、黒89では白90に打っていれば生きていました。
また白96のハネも筋悪で、単に白98と下がるのが正しいです。
実践は黒97の下がりが先手になってしまいました。
参考図3−2

第4譜 101〜144手目まで

黒101から白の薄みをついてきました。
こうなると黒97と先手で一線に石が来たのが響いてきます。
白112まで決戦が始まりました。
黒125と切られた時には焦りました。
当初は白131と逃げて大丈夫だと思っていましたが、黒130の地点に打たれると鶴の巣ごもりで取られていることに打たれてから気づきました。
参考図4−1

しかし右側の黒石がまだ弱かったこともあり、中央の白は無事生還しました。
黒139の曲がりが決定的な敗着となりました。
この手は後手なので、白は左辺の補強にまわることができました。
逆に左辺に打ち込まれていたら勝負はまだわからなかったと思います。
参考図4−2

第5譜 145〜214手目まで

黒は左下にコウを仕掛けて来ましたが、すでに白が勝勢なので白168まで譲りました。
右上白は黒175から打つのが正しいようで、コウまたは白58を飲み込むことができたようです。
参考図5−1

参考図5−2

黒183は得なようで自分の眼形を無くす手で、最終的には黒の大石が取られて投了となりました。
2局連続で大石を仕留めての勝利だったので、お腹いっぱいという感じでした笑

まとめ
黒番の両大高目から初体験の展開となりましたが、冷静に対処して勝利することができました。
途中ミスはあったものの、自分なりに打てたと思います。
次回は準決勝の解説を行いますので、そちらも楽しみにしていてください。