はじめに
1月15日に第1回マーク杯が開催されました。
岩手囲碁センターではノーマーク杯やカッパ杯など盛岡地区予選通過経験が無い方限定の大会が毎月開催されていますが、高段者の方向けの大会が存在していない状況でした。

そこで県代表クラスのWさんの提案で、ノーマーク杯の逆でマーク杯を開催されることとなりました。
マーク杯は県大会を除いては初のオール互先の大会で、岩手県代表レベルの底上げが期待されます。
今回の参加人数は私を含めて5名でしたが、今後は10名以上でできることを願っています。
大会結果
気になる大会結果ですが、当然の如く私が優勝しました٩(๑´3`๑)۶
「自称・岩手最強の碁打ち」を名乗っている以上、こういうところでも負けるわけにはいかないのです笑

本来は総当たり戦で全員4局打つ予定でしたが、時間の都合上唯一3連勝している私が優勝となりました。
なので結果的に私の3局目が優勝決定戦となりました。
ここからその対局を解説していきます。
私が白番でしたので、棋譜は白番目線での物になっています。
第1譜 1〜10手目まで

実は10手目までは、岩手棋聖戦挑戦者決定戦1回戦の進行とまったく同じです。
その対局は2021年の私にとって黒歴史とも言うべき内容となりました。

今回の対局相手のKさんはそれを知ってか知らずか同じ進行で来たため、一瞬トラウマが甦りそうになりました笑
次の黒の一手は様々な選択肢がありますので、実践の進行とはならなかった変化を3つお見せします。
参考図1−1〜3



第2譜 11〜35手目まで

白14のカカリに黒15を利かしてから黒17のハサミで戦いが始まりました。
黒29のオサエはやりすぎのようで、ここでは隅をオサエる手があったようです。
参考図2−1

多少難しい変化ですが、今後はこのような進行がヨメるくらいにはなりたいものです。
黒35まで互角の進行となりました。
第3譜 36〜62手目まで

白36のノゾキは自分的には良いタイミングだったと思いましたが、AI的には不評のようです。
評価値の変化を御覧ください。

左辺は一段落したので、大場に向かって良いとの判断のようです。
白56と隅を受けたのは小さいようで、手抜きで白58に打たなければいけなかったそうです。
参考図3−1

しかし黒57と守ったのが甘く、白58の急所に打てたことで白が打ちやすくなりました。
第4譜 63〜100手目まで

黒63の大ゲイマが薄く、一路控えてケイマするくらいだったようです。
白64が厳しい一手となり、白72から黒3子を取れたことで優勢を意識しました。
参考図4−1

また黒91ではカカエる方が勝ったようです。
参考図4−2

第5譜 101〜168手目 以下略

白108はキリを防ぎつつ黒の薄みを狙った一手です。
その後の白114・116が厳しい手順です。

白124のツギが先手で打てたことで勝ちを確信しました。
白126のマクリも厳しく、黒4目取りが残っています。
白168まで右上と左上の白を安全に打って局面を収束させました。
対局は最後まで打たれ、結果は白の14目半勝ちとなりました。
まとめ
今回は優勝することができましたが、危ない場面もあったので運が良かったです。
また4局目を打つ時間が無かったのは少々残念でした。
今回は35分+秒読み20秒での対局でしたが、すべて打ち終えることができる持ち時間の設定も考える必要がありました。
次回開催のときも記事にまとめる予定なので、楽しみにしてください。