はじめに
私と同じ岩手県出身でプロ棋士になった外柳是聞三段が、年齢制限でラストチャンスというなかで新人王戦を優勝しました。
ほんとうにおめでとうございます。
第3局翌日の岩手日報には、1面に外柳三段の写真が掲載されていました。

外柳三段は私の1つ年上で、彼が中学2年生で院生になるまでは、お互い良きライバル関係として切磋琢磨していました。
ここから外柳三段が院生になる前の、私との思い出話を語ろうと思います。
初めての出会い
初めての出会いは盛岡の囲碁センターです。
なにかのきっかけで対局し、その後箱根で行われた東日本都市対抗囲碁大会に共に出場したことで仲が深まったと記憶しています。
この大会では盛岡市チームが3位に入賞することができました。
その後はお互いライバルと認識し、大会であたるときは勝ったり負けたりを繰り返していました。
特に覚えているのは、少年少女の代表を決める決勝戦で私が勝勢の碁だったのに、大石を取られて逆転負けしたときは泣きながら帰りました笑
また私が中1のときはお互い少年少女の岩手県代表として出場し、ともにベスト16に残ったのはいい経験でした。
お互いライバルより先に負けられないという勝負心に火がついていたのだと思います。
2人の進む道
外柳三段は中学2年生のときには東北六県大会に出場しています。
そこで強い方たちと対局できたことがプロを目指したきっかけと聞きました。
しかし私は外柳三段と同じように、プロの道を歩もうとは考えませんでした。
なぜなら、岩手中学校で同年代の方たちと力を合わせ、全国大会で結果を出すことのほうがおもしろいと感じていたからです。
ここで2人は別々の道に進むこととなりました。
以降約13年間、今に至るまで外柳三段とは一度も会っていません。
しかし進む道は違えど、お互いそれぞれの方向で結果を出すことができました。
私の実績はブログやTwitterのプロフィールにもあるとおりですが、外柳三段も新人王という、プロで活躍するための登竜門というべきタイトルを獲得できました。
それでこそ私の元ライバルですね(?)
というのは冗談で、今回の新人王獲得には大きく刺激を受けました。
岩手日報の別面にも新人王戦の記事が掲載されていましたが、そこには元ライバルとして私も取材を受けました。

コメントにある通り、外柳三段が新人王というタイトルを獲得した以上、11月に行われる岩手棋聖戦挑戦手合に勝ってタイトルを奪取するしかないと思うばかりです。

そして現在、盛岡の囲碁センターのホワイトボードには私と外柳三段2人の写真が掲載されることがあります。
お互いが別の立場で結果を出し、かつてのライバル同士で岩手囲碁界を盛り上げていければ理想的だと思います。
また、コロナが落ち着いて外柳三段が岩手に来る機会があれば久しぶりに対局してみたいです。
本当の岩手最強はどちらなのか証明してみせましょう笑