東北六県大会で連覇できた理由

日記
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6月24・25日に行われた東北六県大会では24年振りに岩手県が連覇を達成し、同時に大将戦では岩手県勢が大会初の連覇を成し遂げることができました。

連覇した大会に2つとも私が関われたことは非常に嬉しく、アマチュアで有名な方が何人も名を連ねる大将戦優勝者に加わることができたのはとても光栄なことです。

先日X(Twitter)に投稿した写真は東北六県大会から1ヶ月後に掲載されたもので、7月8日に行われた祝勝会の直前に団体メンバー3人と監督にそれぞれ取材をして頂きました。

私は一番最初に1時間ほどの取材を受けましたが、ほとんどカットされていたのでこの場で語ろうと思い記事を作成しました(笑)

4月に行われた岩手王座決定戦で優勝したことで大将に就くことになりましたが、5月に入った頃から突然の不調に陥ってしまいました。

理由としては恐らく、王座戦での優勝が自分でも完璧だと思うほどあまりにも上手くできすぎていたことだと思います。

大会前にはAIでの研究や対局プランなどを徹底的に準備し、黒番を引いた際は黒11までの進行をベースにしようと計画していました。

結果的に王座戦では5局すべて黒番で、そのうち3局がこちらと全く同じ進行となりました。

そして大会全体を通して計画通りに打ち進めることができ、5局すべて完勝での優勝で「文句無しで大将」と太鼓判を頂きました。

今思うとこの優勝で慢心していたのかもしれません。

5月7日に行われたアマ本因坊戦地区予選で最初の違和感を覚え、その後アマ名人戦・アマ本因坊戦では大会全体を通して明らかに変なミスを連発してどちらも代表を逃してしまいました。

どちらも副将の方に負けてしまったということもあり、6月上旬頃は自分なんかが大将を務めていいのかと思い詰めてしまうほど自信を失っていました。

当時は囲碁を見るのも嫌になっており、部屋に置いてある碁盤を押し入れに仕舞い、スマホに入れてたGolaxyや野狐を削除していました。

ですが2年前盛岡で東北六県大会を観戦した時から掲げていた、大将で出場して岩手を優勝させるという使命を思い出し、まずは囲碁に向き合う姿勢を改めるというところからスタートしました。

囲碁は同じ局面は現れないほど変化が多いとよく言われますが、裏を返せば一生に一度しかその対局を経験できないということです。

不調の時期は真剣に打っていなかったことで集中できていませんでしたが、常に人生最後の1局だと思って対局に臨んだことで、内容が悪いなりにも徐々に実力を出せるようになりました。

また対局中ちょっとしたミスで焦ってしまうことがよくあったので、瞑想やリラックス・疲労回復系のBGMを聴いて冷静さを取り戻していきました。

そして東北六県大会本番では自分でも驚くほど対局に集中でき、ミスした時やヨミに無い手を打たれてもまったく動じることなく冷静に対応することができました。

そして4局目は勝った方が大将戦優勝という大一番でしたが、これまでの不調が嘘のように感じるほど覚醒し、過去最高の会心譜で完勝することができました。

キュアスカイが戻ってきた時とその時の自分が重なって感じます。

最終局は大将戦優勝が決まったことで浮かれてしまいひどい碁を打ってしまったのは反省点ですが、不調の時の自分では勝ち越しすら危うかったと思うので大目に見てください(笑)

またチーム全員が勝ち越しで合計10勝したのが大きく、中でも秋田戦での先鋒戦勝利にはとても驚きました。

過去2回完敗していたことや1日目での内容を見ると絶対無理だと思ったので、2日目の朝食で副将の方に「秋田戦はオレと2人で勝ちましょう」と告げたくらいです。(これ以上話すと怒られそう)

さらに岩手県は他県と比べてチームワークが良いと感じています。

毎回必ずと言っていいほど応援団が来てサポートをしてくれたり、外柳是聞プロを招いての特訓は岩手県チームならではの強みです。

また普段から県大会後には打ち上げが開催されており、たまたま訪れた秋田監督の菅原英一さんはその事にとても驚いていました。

岩手県は東北六県大会の歴史の中で最長の6連覇を達成していることから、チームが一丸になったときの岩手は最強だと思います。

昨年の9年振り団体優勝はもちろん嬉しかったですが、今回の2連覇&大将戦優勝は自分の成長を実感することができた大会となったので違った喜びがありました。

今後も岩手を優勝させるために戻ってきたHeroとして研鑽を積み、来年は個人団体ともに全勝、願わくば前人未到の7連覇を目指して頑張ります。

そして今回の優勝を記念して、王座戦決勝と東北六県大会での計6局の自戦解説を後日投稿します。

アマ名人戦・アマ本因坊戦での不調が原因でしばらく自戦解説をしていなかったですが、ぜひこちらも見てくれると嬉しいです。

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